都会で働く家庭医のつぶやき

大阪の診療所や中小病院で働く総合診療医です。少しでも多くの人に家庭医の仕事内容や考え方を知ってもらうために広報しています。大学の外にいるからこそできる研究があるをモットーに、気になったことを書いていきます。

Senseye

医療にも応用できそう。

外科医の眼に合わせて動くCT・MRI画像とか。
脊髄を損傷した人とのコミュニケーションを取る方法とか。

発想次第で色んなことに使えるよね。


【次のインターフェースはアイトラッキング?『Senseye』がすごいな】
http://www.ideaxidea.com/archives/2011/12/senseye.html

がん細胞の増殖を半減させる酵素特定

癌は増殖するときに、まず血管を張り巡らせる。(血管新生)血管がないと、栄養不足ですぐに癌細胞は死んでしまう。血管新生を抑えることができれば増殖しにくくなる。

今回発見された酵素は癌細胞だけが持つ、血管を作る能力を抑える働きがあるみたい。この研究のすごいところは、どんな癌にも効果があるかもしれないということ。癌を治すことはできないけど、進行を遅らせることはできる。

進行の早い膵臓癌などの治療の役に立てばいいよね。

【 がん細胞:増殖を半減させる酵素特定 東大・児玉教授らチー ム 】
http://mainichi.jp/select/science/news/20111206ddm002040105000c.html

肺・気管支の解剖図

http://www.phimaimedicine.org/2010/10/826-42-2-cxr.html


1)区域気管支Segmental bronchi(図2)
右肺左肺
右上葉気管支
1肺尖枝(B1) Apical br.
2後上葉枝(B2) Posterior br.
3前上葉枝(B3) Anterior br.
右中葉気管支 
4外側中葉枝(B4)Lateral br.
5内側中葉枝(B5) Medial br.
右下葉気管支
6上-下葉枝(B6) Superior br.
7内側肺底枝(B7) Medial basal br.
8前肺底枝(B8) Anterior basal br.
9外側肺底枝(B9) Lateral basal br.
10後肺底枝(B10) posterior basal br. 
左上葉気管支
1肺尖枝(B1) Apical br.
2肺後枝(B2) Posterior br.
3前上葉枝(B3) Anterior br.

4上舌枝(B4)Superior br.
5下舌枝(B5) Inferior br.
左下葉気管支
6上-下葉枝(B6) Superior br.
7内側肺底枝(B7) Medial basal br.
8前肺底枝(B8) Anterior basal br.
9外側肺底枝(B9) Lateral basal br.
10後肺底枝(B10) posterior basal br.
2)肺区域 Pulmonary segment(図3)
右肺左肺
右上葉
1肺尖区(S1) Apical segment
2後上葉区(S2) Posterior sg.
3前上葉区(S3) Anterior sg.
右中葉 
4外側中葉区(S4) Lateral sg.
5内側中葉区(S5) Medial sg.
右下葉
6上-下葉区(S6) Superior sg.
7内側肺底区(S7) Medial basal sg.
8前肺底区(S8) Anterior basal sg.
9外側肺底区(S9) Lateral basal sg.
左上葉
1肺尖区(S1) Apical sg.
2肺後区(S2) Posterior sg.
3前上葉区(S3) Anterior sg.

4上舌区(S4) Superior sg.
5下舌区(S5) Inferior sg.
左下葉
6上-下葉区(S6) Superior sg.
7内側肺底区(S7) Medial basal sg.
8前肺底区(S8) Anterior basal sg.
9外側肺底区(S9) Lateral basal sg.
もっと詳しく知りた人へ
http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/physi1/respi/respi2,3/respi2,3.html

後腹膜臓器と腹腔内臓器

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国家試験ワンポイントレッスン



















 今回の救急救命士国家試験ワンポイントレッスンでは、解剖学の「後腹膜臓器と腹腔内臓器」についてです。



 後腹膜臓器と腹腔内臓器に関しては、ときどき救急救命士国家試験に出題されています。後腹膜臓器と腹腔内臓器が混同しやすいので、しっかりと覚えましょう。





後腹膜臓器



 後腹膜臓器は後腹壁の壁側腹膜より後方に位置する臓器のことです。後腹膜臓器に炎症が起こると腰背部痛が起こりやすいという特徴があります。



 ・十二指腸

 ・膵臓

 ・腎臓(副腎)

 ・尿管

 ・腹大動脈

 ・下大静脈

 ・交感神経幹



腹腔内臓器



 腹腔内臓器は横隔膜より下部で、腹膜(漿膜)におおわれた腔にある臓器のことです。腹腔内臓器に炎症が起こると、ひどい場合には腹膜刺激症状を示すことがあります。



 ・肝臓

 ・胃

 ・小腸(回腸、空腸、盲腸)

 ・大腸(上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸)
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無気肺とは?

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無気肺の症状





急性と慢性,無気肺の範囲の大小で無気肺の症状はかなり異なります。一区域のみの無気肺では自覚症状はありません。しかし,急性で広範囲に起これば,呼吸困難,胸痛,ときにチアノーゼ,冷汗,末梢循環不全などの症状がおこります。胸郭運動は制限され,呼吸音の減弱が起こります。慢性に無気肺が進行した場合には自覚症状はほとんどありません。






無気肺の治療、予防、対策





無気肺は、多くの場合に結核などの炎症や癌や良性の腫瘍を伴っています。したがって,その予後は原疾患のいかんにかかってます。多くの原因のなかで,今日,無気肺の原因として,もっとも注意画必要なのは癌と気管支結核といわれています。したがって、早期に原疾患を発見することが無気肺を治療するうえで大切なことです。また,手術後無気肺を予防するためには,手術後,体位変換と意識的に大きな呼吸を行うことが効果的です。






無気肺の原因





無気肺とは肺がふくらまない,肺に空気のない病気のことです。


無気肺をには次のようなものがあります。


 


1.閉塞性無気肺

気管支が閉塞するために起こる無気肺です。吸収性無気肺ともいいます。


 


2.受動性無気肺  

気胸あるいは胸水などによって肺容積が減少したものをいいます。弛緩性無気肺とも呼ばれます。


 


3.圧迫性無気肺

肺内の種々の病変(腫瘍,膿瘍,嚢胞)に接する肺胞が圧迫されて限局性に生じる無気肺です。


 


4.癒着性無気肺 

肺表面活性物質の産生が障害される結果,肺胞が航行 し無気肺となったもの。

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凝固カスケード

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凝固カスケード(PT&APTT):血液凝固検査入門(13)


組織因子(TF)と異物:血液凝固検査入門(12)から続く。


 


血液凝固検査13


 

 



血液凝固検査入門(インデックスページ) クリック! 血液凝固検査入門シリーズの全記事へリンクしています。



内因系凝固活性化機序
は、既に記事にさせていただいたように異物による凝固です。凝固第XII、XI、IX、VIII、X、V、II、I因子が関与しています。

活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は、この凝固機序を試験管レベルで再現しようとした検査です。



外因系凝固活性化機序
は、組織因子(tissue factor:TF)による凝固です。凝固第VII、X、V、II、I因子が関与しています。

プロトロンビン時間(PT)は、この凝固機序を試験管レベルで再現しようとした検査です。



凝固カスケードは、本来であれば多くの矢印を用いて詳細に記載するのが科学的です。

しかし、この科学的記載方法による凝固のカスケードは、多くの人にとって、血液凝固という学問をとっつきにくくする大きな要因になっているようです。





と言うことで、今回は敢えて凝固のカスケードから全ての矢印を割愛した簡易型の凝固カスケードを上図にさせていただきました。血液凝固の専門家から次々とお叱りを受けそうですが、血液凝固学を少しでもなじみ易くしたいというのが趣旨ですので、どうかご容赦いただければと思います。



この簡易型の凝固カスケードで、II因子はプロトロンビンと言う方が一般的ですし、I因子はフィブリノゲンと言う方が一般的です。



なお、念のためですが、第VI因子は欠番です。



何年か前に、この患者さんは先天性第VI因子が疑われますので精査してくださいというコンサルトを受けたことがありますが、先天性第VI因子欠損症は存在しません。

一発でヤブ医者であることがバレてしまいますね。


 
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APTTとは?

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APTTとは? 

 

正式名称:


活性化部分トロンボプラスチン時間

(activated partial thromboplastin time:APTT


リンク:血液凝固検査入門:インデックスページ   ←  クリック(全記事、分かり易く図解


  


正常値:


用いる試薬、機器により異なります(通常正常値は、30~40秒位です)



意義:


APTTは、内因系凝固活性化機序を反映する検査です。


すなわち、凝固XII、XI、IX、VIII、X、V、II(プロトロンビンと同義)、I(フィブリノゲンと同義)因子の活性低下で、APTTは延長します。



APTT試薬の中身は、エラジン酸などの活性化物質(いわゆる異物成分)です。血液が凝固する方法は2種類あります。その2種類というのは、組織因子または、異物(陰性荷電)による凝固です。APTTは、この2種類のうち異物による凝固を反映した検査です。



PT(組織因子による凝固)、APTT(異物による凝固)は、血液が凝固する2つの機序を反映しているという意味でも、血液凝固の最も本質的検査ということができます。



APTTが延長する病態:


1)ループスアンチコアグラント(LA):ただし、LA感度が良いAPTT試薬でも、全LAをスクリーニングできません。ですから、LAが疑われる症例では、APTT延長がなくても、カオリン凝固時間(混合試験)や希釈ラッセル蛇毒時間のようなLA検査を行う必要があります。

2)血友病Aまたは第VIII因子インヒビター

3)血友病Bまたは第IX因子インヒビター

4)von Willebrand病(vWD):vWDではvon Willebrand因子(vWF)活性が先天性に低下しています。vWFは第VIII因子のキャリアー蛋白でもあるため、vWDでは第VIII因子活性も低下します。

5)先天性第XII、XI因欠損症。または、これらの凝固因子に対するインヒビター。


6)凝固第X、V因子、プロトロンビン、フィブリノゲンの欠損症または、これらの凝固因子に対するインヒビター(この場合は、PTも延長)。

7)ヘパリン投与時。

8)ワーファリン(ビタミンK拮抗薬)内服中またはビタミンK欠乏症:PT記事を参照。

9) 肝不全:PT記事を参照。



APTTが短縮する病態:


なし



(ただし凝固活性化状態でAPTTが短縮することがあります)



関連マーカー:


1) PT:外因系凝固活性化機序を反映する検査です。


2) 凝固XII、XI、IX、VIII、X、V、II、I因子、プレカリクレイン、高分子キニノゲン:APTTが延長しているというのは、これらの凝固因子のどれか(複数のこともあり)の活性が低下していることになります。

3)全血凝固時間:20数年以上前までは行われていた検査です。ガラス試験管に血液を入れて、何分で凝固するかを見る古典的検査です。今は全く行われなくなっています。

4)PTT:これも20数年以上前までは行われていた古典的検査です。再現性が悪く、今では行われていません。ただし、PTTの改良型はループスアンチコアグラントの検査に使用される可能性があります。





臨床に役立つお役立ち情報:


(PTよりもAPTTの方が延長しやすい病態)


1) ループスアンチコアグラント

2) ヘパリン投与時



(ヘパリン投与時のモニタリング)

ヘパリンを投与する際に、APTTを~倍(たとえば2倍)に延長するようにヘパリンコントロールを行うべきである、という考え方があります。しかし、管理人はこのような考え方に反対の立場です。日本人では、APTTを2倍以上に延長させるとむしろ出血の副作用が懸念されます。



APTTをあまり延長させないように(出血の副作用をあまり出さないように)、ヘパリンを投与するのが良い投与方法と思っています。



実際、ヘパリンの改良型で、低分子ヘパリン(フラグミンなど)やダナパロイド(オルガラン)といったヘパリン類がありますが、APTTを延長させないために出血の副作用が少ないことをウリにしています。



ヘパリンにかぎませんが、欧米で行われている抗血栓療法をそのまま日本人にあてはめるのは危険と考えています。日本人は欧米人よりも弱めのコントロールを行うさじ加減が重要ではないかと思います。



なお、ヘパリンの効果判定は、FDP、Dダイマー、TATなどで行うべきでしょう。


 


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